甲状腺は頚部に存在し、人間が生きていくのに必須の甲状腺ホルモンを作りだす臓器です。甲状腺の異常には大きく分類して甲状腺の機能異常と形態異常があります。
□■ 機能の異常.......................................
バセドウ病、橋本病などのホルモン値異常を伴う疾患です。甲状腺自己抗体が原因の自己免疫疾患のひとつです。20代から40代の女性に多い疾患です。
体重増加、体重減少、発汗、倦怠感などの症状の際に甲状腺機能検査を要する場合があります。
治療は日本では薬物療法が主たる治療法となっています。放射性ヨードを用いた内照射療法や外科的な手術療法も選択される事があります。
□■ 形態の異常 .......................................
腺腫様甲状腺腫、甲状腺癌などの疾患はホルモン値異常を伴わないことが多く、主症状はしこりです。
良悪性の鑑別診断を要します。鑑別診断は時に非常に困難な事もあり、最終診断は手術標本によって行われることもあります。甲状腺悪性疾患の大部分は乳頭癌というおとなしい傾向のある疾患であり、一般的には予後良好のことが多いとされます。
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